はじめに
今回で使われた材料はZortraxのフレキシブルフィラメント「Z-FLEX」です。特徴としては以下に挙げられます。
熱可塑性ポリエステルラストマー材料
45mm/sの印刷速度に対応可能
造形の精度は±0.02 mm以下にすることが可能
高い伸縮性、形状記憶がある
-40度までの強い耐寒性
強い化学耐性
フレキシブルフィラメントは印象の中では熟練者向けの材料、理由は
材料は通常よく使うABSやPLAよりもっと弾性があって、伸び率も比較出来ないぐらい良く伸びる、粘着性が強いなど結構癖がある材料になっています。
その特性がある為、印刷速度を遅くに設定しないと行けない(25mm/s程度)、ノズルはよく塞ぐ、材料の押出の量が不安定、サポートが本体にくっついて取れないなど問題があります。
Zortraxは独自で調整したZ-FLEXは従来の同じ系フィラメントより安定性を上げた上で、印刷速度も45mm/sまで対応可能になって非常に高速造形できる点が非常に期待できる。今回は実際に使ってみましょう!
初期設定
まずはZortax 3Dプリンタ付属しているスライサー「XXXX」中のデフォルト設定「Z-FLEX」で直接テスト印刷をしましたが、まさかの材料押出不良が起きました。
押出不良というのは、3Dプリンターのヒットヘットとビルド・プラットフォームの距離が近過ぎて材料うまく出てない、ヒットヘットの温度が足りなくて材料は加熱不足で融けないなど原因で起きます。
特徴は印刷台上に出された印刷材料は予定より薄い、また材料挿入口のフィラメントを触れと小さいな「ドクン、ドクン」の振動が感じられる(フィラメント押出用のステッピングモーターがうまく回転出来ていない)。
まずはプラットフォームの高さを調整してみましたが、問題は解決せず(Z方向に下0.2mm調整)為、ヒットヘットの設定温度を試しに上がりました。温度調整は5度刻みで調整しました。
Z-FLEXのベース設定から+10度上げたら印刷が通常に行なってくれましたが、温度は印刷途中に変化する要素を考えて、結果的に+15度に設定しました。
試作品
第一試作品はこれです。
ちょっと印刷失敗したが、材料の物性は実際に試されるのでよしとしよう!
部分的失敗する原因は恐らく材料が柔らか過ぎるので、途中で印刷位相ずれが起きたと思われる。
こんなに弾性があるぞ!壊れないぞ!
ちなみにサポート形状はこんな感じで外せる
モデル材から外すには簡単で取れます。
続いて第二試作品です。
前回の印刷位相を克服ためにまずはサポートを付けまくりました!これでもう起き無いでしょう。
結果はこれです
サポート材が取れない(泣)
サポート材も弾性が強くて簡単に壊せないになっているので、丸ごと剥がせるのは簡単ですが、破壊して除去する方式は通用しないです。
性質はある程度把握していたので、この弾性を利用してちょっとしたの部品を作ってみましょう。
クッションとして応用
まずはこれを観てください。
うちの猫ちゃんの為に買ったおもちゃ魚です。
中にモーターがあって、魚のような地面にピチピチ跳ねることができる。
でもちょっとだけ問題がある、それは内部バッテリーボックスが着地度に地面の衝突音が非常に近所迷惑です。それを軽減する為にZ-FLEXでクッションを作ってあげたいです。
クッションはバッテリーボックスが側面着地の時の衝撃を吸収できる形状で設計しました。
見た目はあまり差がないが、衝突音は大分低減されてます。
マウントとして応用
弾性、伸縮率が高い為、他の部品とのはめあいのクリアランス寸法設定は非常に楽で設計できます。相手部品と0タッチで設定しても嵌めあいが可能です(伸縮率が高いから)、もっとしっかり締結したい時は相手部品よりちょっと小さいの寸法も可能です(X-0.5~1mm程度)。
こんな感じでエアコンの網の掃除ヘットとハンド掃除機を簡単で繋ぐことが出来ました!
ちなみに厚みは2mmです、厚みが薄すぎると逆にふにゃふにゃで強度が出ない。
まとめ
弾性があるZ-FLEXを実際買って試しました。
さすがに公式から出した材料なので、あまり印刷失敗せずに色々試しができました。特にサポート材は割と簡単で剥がせたのはびっくりしました!ちょっとだけサポートの形状を注意すれば扱うのは難しくないと思います。柔らかいなので使い方によって想像力もいっぱい広がって行くと思いますね!
いかがでした?次回はZ-GLASSを試したいと思いますが、年末の時期は忙しいなので更新出来るように頑張ります。
ざっとこんな感じですが、いかがですか?
もし何かの意見があったら是非下にコメントして、教えてください!
次は多分Z-Glassの紹介かもしれないですが、どうぞよろしくお願いします。
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